太陽光発電 - グラフ

シミュレーション計算結果は、グラフと表形式で表示されます。

前のステップで容量設計を完了していないと、このシミュレーションは開始できません。容量設計がまだ完了していない場合、「装置」メニューで先に容量設計を実行する必要があることを記載したメッセージが表示されます。

概要には、設備の一般データが示されます。ここでは、設備全体と各フィールドのどちらを表示するかを選択します。一般データは以下の4つの領域に分かれています。

容量設計

  • 総面積 [m²] - 設置されている全太陽光発電モジュールの総面積(システム全体または各フィールドの面積)。
  • 定格出力 [kWp] - 設置されている全太陽光発電モジュールの定格出力の合計(システム全体または各フィールドの出力)。

年間結果:

  • 年間発電量/ [kWh] 
  • 発電の比出力 [kWh/kWp/a] - 発電の比出力は、「定格出力」あたりの年間の「太陽光発電出力(交流電流)」です。
  • 性能比 [%] - 性能比は、太陽光発電システムの定格出力(理論値)に対する有効発電量の割合です。

自家消費

  • 自家消費率 [%]:太陽光発電からの電力のうち、ユーザーの自家消費に回される割合です。家庭での電力需要またはシステム(加熱ロッドやヒートポンプ)の電力消費を賄うために使用される電力です。この割合は、太陽光発電からの電力が売電されない場合は100%になります。
  • 自給率 [%]:総電力需要のうち、システムにより賄われる電力の割合です。自給率が100%の場合、全電力需要は太陽光発電システムによって賄われ、系統への連携は不要です。

太陽光発電蓄電

このセクションは、太陽光発電からの電力貯蔵のために蓄電装置が選択されている場合にのみ表示されます。蓄電システムについて、以下の特性がここに表示されます。

  • 蓄電池の定格容量 [kWh] :蓄電装置の定格容量(理論値)です。
  • 蓄電池の有効容量 [kWh]:定格容量と最大放電深度との乗算により、実際に使用可能な蓄電池容量が求められます。例えば、定格容量10 kWh、放電深度70%の蓄電池の場合、3 kWh以上の蓄電地残量がないと放電できません。したがって、有効容量は7 kWhとなります。
  • 蓄電池のサイクル数 [1/a] :バッテリーが一年に充放電を繰り返す回数を示します。多くの場合、蓄電池は一定回数の充放電を繰り返すと、劣化により容量が低減するため、サイクル数は重要です。

概要

ここでは、年間のPV総電力の概要が2つの円グラフで示されます

太陽光発電の消費量

このグラフは、一年間にわたる太陽光発電システムからの電力の消費割合を示します。円グラフの内訳は以下の通りです。

  • 自家消費量:太陽光発電システムからの電力のうち、(パワーコンディショナでの変換後に)家庭での電力需要や機器類の消費電力に直接、充当される電力です。
  • バッテリー充電:(蓄電池が装備されている場合)充電に使用される電力です。
  • 売電量:系統に売電される電流です。これは、負荷機器の電力消費や蓄電池充電には使用できません。

電力需要の充足率

この円グラフでは、それぞれの電源が年間の総電力需要を賄っている割合を示します。円グラフには以下の3つの内訳があります。

  1. 太陽光発電量からの直接充当:電力負荷を賄うために、太陽光発電システムから直接、充当される電力です。円グラフ上、右回りで最初に来る項目がこの電力消費に対応します。
  2. バッテリー放電:負荷機器の消費電力を賄うために蓄電池から供給される電力です。この値は、「太陽光発電の消費量」の円グラフに示されたバッテリー充電よりも常に小さくなります。これは蓄電池の充放電時に損失が避けられないからで、蓄電池に充電された電力がすべて放電に使えるわけではないからです。
  3. 系統電力量:これは、太陽光発電システムからの電力の不足を補うために、系統から供給する必要のある電力量です。

上記の自家消費量は、直接の自家消費とバッテリー放電の合計であることに注意してください。蓄電池のエネルギー損失は、自家消費の計算に考慮されていないからです。


グラフ

シミュレーション結果はグラフで表示されます。時間の区切り方や表示方法は、個別に設定できます。

表示期間

  • 年間

値の表示方法は、表示期間によって異なります。

  • 毎時平均値
  • 日次平均値
  • 日次積算値

グラフ上をクリックすると強調表示されます(背景のカラー表示)。左マウスボタンを長押しすると、グラフを移動することができます。マウスホイールを使ってグラフの解像度を増減できます。緑の矢印の付いたボタンをクリックすると、グラフの拡大縮小や移動が元の状態にリセットされます。緑の矢印の付いた用紙ボタンをクリックすると、CSV形式でエクスポートできます。各グラフを画像ファイルとして保存するには、画像アイコンと緑の矢印の付いたボタンをクリックします。
結果の表示は、以下の4つの領域に分かれています。

気候データ [kWh/m²]

選択した場所の座標(緯度と経度)に基づいて、以下の気象データが生成されます。

  • 全天日射量 - 平面1平方メートル当たりに照射される日射量の合計。散乱日射量、直達日射量、反射日射量の合計です。
  • 散乱日射量 - 地表に届くまでに地球の大気によって分散、回折、屈折、反射、吸収される日射量です。曇天時は散乱日射量が増えます。
  • 直達日射量 - 晴天時は直達日射量が増えます。
  • (特定モジュールフィールドの)日射量 - 方位や角度を調整して設置されたモジュールフィールドの日射強度です。

発電 [kWh]

  • (特定モジュールフィールドの)日射量 - 方位や角度を調整して設置されたモジュールから生成され、電力変換に(理論的に)使用できる太陽光エネルギーです。
  • (特定モジュールフィールドの)DC電力 - 当該フィールドの太陽光発電モジュールから生成された電力(すべての熱損失を考慮)。
  • 太陽光発電システムのAC電力 - 太陽光発電モジュールの直流電流からパワーコンディショナによって交流電流に変換された電力。この太陽光発電システムからの電力は系統に売電されるか、または自家消費されます。
  • (特定モジュールフィールドの)AC電力 - 太陽光発電システムからの総電力に比した当該モジュールフィールドからの出力の割合
  • パワーコンディショナ変換電力(理論値) - KfW 275(蓄電システム補助金プログラム)や最大売電量を規制するその他のプログラムを適用しない場合のAC電力。

配電 [kWh]

  • 負荷プロファイル - 定義された負荷プロファイルの出力。プロジェクトで計算された建物自体の電力負荷です。
  • 系統電力による負荷充当量
  • バッテリー放電による負荷充当量
  • 太陽光発電電力による負荷充当量 - 生成された太陽光発電量のうち自家消費に充当される割合。(残余)電力需要を満たすためには電力会社からの買電が必要。
  • 固定価格買取料金でのPV売電量
  • 太陽光発電からのバッテリー充電

バッテリー充電状況 [%]

この領域のグラフでは、以下の表示方法が選べます。

  • ラベル表示
  • 3D表示
  • 折れ線グラフ

グラフ上で該当見出しにチェックマークが入っているか否かにかかわらず、表形式の概要では、シミュレーション結果は年間値または月次値で表示されます。グラフの見出しと同じ見出しで表示されます。